ある日、若い女の子が課内に派遣で入ることがわかって、男性陣は色めきたった。だって、女性といっても40歳超えのおばさんしかいなかった部署に、22歳のピチピチ女子が入ってくるのだから、ワクワクだったわけです。
入社当日、課内にやってきた彼女はすらっと背が高く、色白で純和風の顔立ち。ずいぶんおとなしいなぁという印象だった。
そして挨拶をしたのだが
(えっ!今、何か言ったの?)というくらい
声が小さい。
ちょっと普通じゃないのかな?と思ったのは2日目から。おとなしいっていうレベルじゃない!
だって、なに教えても、うんともすんとも言わないんだもん。返事どころか、反応が、ない!
最初、私のこと嫌いなのかなぁ、と思ったけどそうじゃないらしい。
彼女の態度は徹底していて、上司にも先輩社員にも、同年代の女の子にも同じだった。
私は、他部署の女性たちと毎日食堂でお昼を食べている。
「ねぇ、あんたんとこに入ったあの子、しゃべれないの?」と真顔で聞かれ、返答に詰まった。
「いや~、しゃべれると思うよ、たぶん。たまに声らしきものが聞こえるから」
「あー、そう。てっきり、しゃべれないのかと思ったーー」
やっぱり誰でもそう感じるだろうな。そのくらい、彼女は無言・無反応を貫いています。
何やら深い事情をお持ちの様です。わかりませんが。
心の中で日陰ちゃんと命名しました。
仕事に支障がでなければいいが・・
あっ、ちょっとでてるか。
前途、多難です。